「快・不快の原則でいけば、便秘で苦しければ、それをなんとかしようとする。赤ちゃんならオムツに手が届かないが、老人は手が届くので、オムツにたまった自分の便を取り出し、あちこちになすりつけてしまう」
便を食べる異食についても、赤ちゃんが視野にあるものになんでも興味を示して口に近づける(口唇時期)のと同様、取り出した便に関心を持ち、口に近づける。
「弄便や異食が起こっても、まずは落ち着く。その原因が不十分な排泄ケアにあるなら、それを改善し、“快”の状態に持っていけば、弄便や異食も起こらなくなる」
「かいご楽快」に参加していた介護従事者に聞くと、三好氏の言葉通り、「原因を探り、自分の接し方を変えれば、問題行動が収まった」との回答が多かった。
問題行動を嘆く前に、やることはたくさんある。