急性心筋梗塞でいざ胸骨圧迫! 専門医がポイントを解説

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 心臓が止まると約15秒で意識が消失する。苦しみもだえていた患者が倒れたら、呼びかけるなどして反応を確認する。

「次に、胸やお腹の動きを見て、呼吸を確認します。感染の恐れや嘔吐物などでためらわれる場合は、人工呼吸を省略してかまいません。呼吸の確認に迷ったらすぐに胸骨圧迫をします。その一方で、119番で状況を簡潔に説明し、通信指令員の口頭指導に従って行動を起こすことです」(鈴木准教授)

 通信指令員が第一に指示してくるのは心停止に対する「胸骨圧迫による心臓マッサージ」だ。

「傷病者を硬い床にあおむけに寝かせて、胸骨の下半分(左右胸骨の真ん中)に手のひらの基部(手の膨らんでいる部分)を当て、その上にもうひとつの手を重ねます。重ねた手の指を絡ませるといいでしょう。ここで注意したいのは、指や手のひら全体で圧迫するのではなく、手のひらの基部だけで力が加わるようにしてください。圧迫する姿勢は、垂直に体重が加わるように両肘を真っすぐに伸ばし、圧迫部位の真上に肩がくるような姿勢が望ましい」(鈴木准教授)

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