受診までの「応急処置」

【胃もたれ】胃の中が空になるのを待つ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 間違っても飲んではいけないのは、痛み止めとして使われる「消炎鎮痛薬(エヌセイド)」。胃粘膜を荒らしてしまうので、余計に症状を悪化させてしまうという。

 また、緑茶、コーヒー、紅茶などに含まれる「カフェイン」も胃が悪いときにはよくないので、飲むのを控えた方がいい。

「カフェインは脳血管の収縮作用があるので頭痛にはいいのですが、一方で末梢血管の拡張作用があります。胃は胃酸から守るために体の血液を集めて消化するので、カフェインを取ると胃に行く血流量が減ってしまうのです。それにカフェインには胃酸の分泌を高進する作用もあります」

 胃酸は脂質やタンパク質を分解する役割をしているので、胃もたれや胸焼けが起こりやすい人は、脂っぽい物を食べ過ぎないことを心掛けた方がいいという。

「怖いのは食道がん。食べ物が食道に詰まる感じを胸焼けと思い込む人もいるので、その症状が1カ月も続くようなら早く受診するべきです」

 黒い大便(タール便)が出る人は、胃十二指腸潰瘍で出血している可能性がある。お腹が張り、食べるとすぐ嘔吐するような場合には胃がんの可能性がある。いずれにしても胃の弱い人は、定期的に胃の内視鏡検査を受けておこう。

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