有名病院 この診療科のイチ押し治療

【花粉症の免疫療法】日本医科大学付属病院 耳鼻咽喉科(東京都文京区)

2年で7割が症状改善、3割が薬いらずに(日本医科大学付属病院の大久保公裕先生)/(提供写真)

 現在、国内で対応できる舌下のアレルゲンの種類は「スギ」と「ダニ」のみ。皮下注射はもっと種類は多いが、それでも対応できるアレルゲンは限られる。ところが同科で行う皮下注射は、ほとんどのアレルゲンに対応できるという。そこが他院の治療と大きく違う。

「イネやシラカバ、ネコなど国内にないものは、倫理委員会の承認を得て、海外のものを使って治療しています。大学なので海外から取り寄せたアレルゲンの費用は研究費などを使い、無料で患者さんに提供しています」

■脱落率は一般の半分以下

 いずれにしても、アレルギーが複数あれば皮下注射、もしくは舌下との組み合わせになる。皮下注射は外来通院で、最初の3カ月は週1回、その後の2カ月は2週に1回、以降は1カ月に1回注射する。舌下の外来通院は月1回で、それ以外は自宅で毎日1回、舌の下にエキスを垂らす。どちらもこの方法で2~3年治療を続ける。

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