有名病院 この診療科のイチ押し治療

【花粉症の免疫療法】日本医科大学付属病院 耳鼻咽喉科(東京都文京区)

2年で7割が症状改善、3割が薬いらずに(日本医科大学付属病院の大久保公裕先生)/(提供写真)

「治療期間が長いので、面倒に思う患者さんには免疫療法は勧められません。それに、舌下は1日に2回、3回もやるとアナフィラキシーショックを起こす恐れがあります。ですから、すべての治療法をきちんと説明して、どの治療法が自分に合っているか十分理解してもらうことが大切です」

“やる気”のある患者でなければ免疫療法は続かない。治療を途中でやめてしまう免疫療法の一般的な脱落率は20%くらい。しかし、同科では皮下注射が5~10%、舌下は3%くらいという。

 免疫療法は単独よりも他の治療法と併用した方が改善率はいい。同科で、症状が強いときに薬を併用する患者の割合は最初の年が6割、2年目から3割に減るという。

「免疫療法の改善率は、治療開始から2年経過でみた場合、差はあっても7割は確実に症状が軽減して、薬が必要なくなります。そのうち、まったく症状が出なくなるのは3割くらい。ただし、やめると戻る患者さんもいるので、3年は続けてもらっています」

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