がんと向き合い生きていく

治療は日々進歩 75歳未満の「がん死亡率」は減っている

(C)日刊ゲンダイ

 医師になって46年間、がん診療に携わってきました。おそらく、抗がん剤治療に関わった患者さんは約2万人、実際に自分で最期をみとった患者さんは2000人以上に及ぶはずです。

 まだ患者さんにがんを告知しなかった時代に、20代で大腸がんが再発したことを両親を説得して告知。その後、抗がん剤治療で完治し、結婚して幸せな家庭を築いている患者さんがいます。抗がん剤治療の前に精子を保存し、治療中に奥さまが女児を出産。これを励みに病気を克服された患者さんもいました。親も子もがんとなり、担当させていただいた方もおられます。

 こうした多くの患者さんから、がんという病気、そして「人間は生きたいんだ」ということ、「生きるを支える医療」を教わりました。いまや2人に1人はがんにかかるといわれる時代です。がんとどう向き合い、負けずにどう生きるか、一緒に勉強していきましょう。

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佐々木常雄

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。