自殺リスクが高い自治体 ワーストは外国人墓地の横浜中区

横浜市中区(C)日刊ゲンダイ

 首都圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)は、自殺の標準化死亡比が小さい、つまり自殺リスクが低い地域ですが、市区町村レベルでは大きな差異が見られます。〈表〉は男性のワースト10とベスト10をまとめたものです。ただし人口が少ない市町村は、自殺者がたまたま1人増減するだけで数字が大きく変動するので、〈表〉から外しておきました。

 ワースト10には神奈川県から3区、千葉県から3市、埼玉県から1区2市、東京都から1区がランクインしています。ワースト1位は横浜市中区です。港の見える丘公園や根岸森林公園、外国人墓地などがあり、50代以上の世代にとって、青春時代の憧れの場所です。それが自殺リスクのトップなのですから、かなり意外に感じます。ただ、山手から下った横浜スタジアム裏の寿町は、日本の三大ドヤ街のひとつに数えられるエリアです。

 ワースト9位の台東区も、東日本最大のドヤ街である山谷を抱えています。両自治体とも、自殺に追い込まれる日雇い労働者が少なくないのかもしれません。

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永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。