独白 愉快な“病人”たち

あの“天才子役”間下このみさん 妊娠中相次いだ難病を語る

写真家でタレントの間下このみさん(C)日刊ゲンダイ

 私は、まだまだ認知度の低いこの病気や、お腹の中で赤ちゃんがうまく育たない「不育症」という言葉を多くの人に知ってもらうことで、死産や流産を少しでも減らせると信じて講演活動をしています。妊娠中、抗リン脂質抗体症候群という病名をブログで公表した後、ある責任みたいものを感じました。もし私が出産できなかったら、この病気の世間のイメージが悪くなってしまう。だから、私は絶対に無事に赤ちゃんを産まなければ! と。それは苦しくもありましたが、大きな励みにもなりました。

 娘ももうすぐ10歳になります。私の病気は今も治ったわけではなく、薬を飲んでいますし、2~3カ月に1回は通院して血液検査をしています。でも、生活は至って普通です。私だけが特別な出産をしたわけでもありません。妊娠や出産はどのお母さんにとっても同じ。みんな命懸けなんです。

▽ました・このみ 1978年東京都生まれ。4歳で出演したキッコーマン「ガンバレ玄さん」のCMで一躍人気者になる。以来、天才子役として活躍するが、中学入学を機に芸能活動を自粛した。2003年に米国留学から帰国し、写真家デビュー。04年に結婚し、07年に1児の母となる。Amebaで子育てブログを毎日更新中。

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