独白 愉快な“病人”たち

虚弱体質から日本代表へ 大山加奈さん喘息との付き合い方

「心が体を引っ張っていく」と語った(C)日刊ゲンダイ

 そのため、家に閉じこもってお絵かきや読書をして過ごすことが多く、友達もいなくて、引っ込み思案、自分に自信が持てない内気な子供でした。

■バレーを通して自分に自信がついた 

 そんな私が変わったのはバレーボールに出合ってからです。背が高かったので、小学校入学と同時にクラブチームに誘われて見学に行ったんです。でも、両親に反対されていったんは諦めました。それでも「やってみたい」という気持ちがずっと残っていたので、2年生になって再び両親に相談をしたんです。「絶対にやめないから、やらせてほしい」という私の訴えを聞いて、両親は承諾してくれました。

 ハードな練習をするチームでしたが、監督が体の弱い私を気遣って練習量を抑えてくれたり、休ませてくれたりしました。私自身も水分不足が喘息に悪いと知って、頻繁に補給をするなど自己管理を怠りませんでした。チームメートも私の体調を配慮してくれて、バレーを始めて友達もできました。それが何よりうれしかったことを覚えています。少しずつ体力がついて、心も強くなっていくことが分かって、自分に自信がついてきたのもこの頃です。このチームは、私が小学6年生のときに全国大会で優勝しました。

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