死亡率がぐんと下がる可能性 「心筋梗塞」の正しい予防策

症状が出るのは胸とは限らない(C)日刊ゲンダイ

 糖尿病であることそのものが、心筋梗塞のリスクを上げる。そして、これまでの研究で「心筋梗塞のリスクを下げる」と結果が出ているのがスタチンなのだ。

「循環器内科医は、スタチンを『LDLコレステロールを下げる薬』というより『心筋梗塞予防の薬』と考えています」

 これは、心筋梗塞の2次予防にも通じる。

 心筋梗塞を一度起こすと、近いうちに2度目を起こしやすく、死亡率は極めて高い。そのためスタチンの中でも作用の強い薬を用いて、厳格にLDLコレステロールの数値を下げる。

「しかし、LDLコレステロールが基準値よりはるかに低い心筋梗塞患者も珍しくありません。こういった患者への対処が長年の議論でした」

 これに関して、最新の研究では「もともとLDLコレステロールが低い場合も、心筋梗塞の2次予防にはスタチンを用いたほうが再発率が低い」との結果が出ている。

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