死亡率がぐんと下がる可能性 「心筋梗塞」の正しい予防策

症状が出るのは胸とは限らない(C)日刊ゲンダイ

「感度の高い検査を行っても、異常なしと出ることは珍しくありません」

 ある狭心症の患者は、「胸が苦しくなる頻度が増えたようだが、問題ない。不安定狭心症ではないと思う」と伊苅教授に言った。狭心症を調べる負荷心筋シンチグラフィーでは異常なし。数日後にCTの予約を入れたところ、その日が来る前に心筋梗塞を起こした。

「狭心症で、少しでも症状に変化が見られれば主治医に伝えてください。検査結果が異常なしでも、不安定狭心症が考えられれば、カテーテルを用いた治療(PCI)を行い、心筋梗塞への移行を防ぎます」

 心筋梗塞に対する知識が徹底すれば、死亡率はぐんと下がると考えられている。

4 / 4 ページ

関連記事