当時48歳だったAさん(男性)は、ずっと健康で、それまで病院に行くことはほとんどありませんでした。しかし、1カ月ほど下痢、便秘、腹痛などの症状を繰り返したため、B病院を受診。検査を受けたところ、大腸がんで肝臓に転移があり、「ステージ4」と告げられました。すぐに手術を受けて大腸がんは切除できたのですが、肝臓への転移は数が多く、すべてを取りきることはできませんでした。
手術後に職場復帰したAさんは、上司や同僚に病状を説明し、治療のための休暇や勤務時間をやりくりするなどの協力を得ることができました。
薬剤での治療は2年にわたって行われ、肝臓の転移は、超音波検査でがんとわかるところをラジオ波で焼灼しました。幸い、2年後には検査でがんは確認できないほどになりました。定期的にB病院で検査を受け、5年後も再発は見られていません。
がんの種類によって異なりますが、多くの医師はこう言います。
がんと向き合い生きていく
「ステージ4」でも長く生きられる患者はたくさんいる
種類や悪性度によってさまざま