受診までの「応急処置」

【寝違え】マッサージは逆効果 入浴は短時間で

 さらに首の筋肉が凝っていて柔軟性が失われていると、睡眠中のちょっとした姿勢でも首に無理な力がかかりやすい。あまり繰り返すようなら、枕が合っていない可能性もあるという。

「いずれにしても原因として思い当たることがあり、痛む箇所が首に限局している場合、市販の痛み止め(消炎鎮痛薬)の飲み薬や湿布を貼って、しばらく様子をみていいでしょう。湿布は消炎鎮痛成分入りのものなら冷湿布でも温湿布でも、自分で気持ちいいと思う方でかまいません。寝違えであれば、2~3日のうちに痛みは軽減していくはずです」

 痛くても、できるだけ首にカラーは装着しない方がいい。固定してしまうと、血流が悪くなり、筋肉が硬くなるので治りを遅らせてしまうという。入浴は短時間で済ませるのがよい。動かせるようなら、あまり痛くない範囲でゆっくりと「首回し」や「肩回し」などのストレッチをしてもいい。ただし、マッサージは強く押すことで、痛めた筋肉の損傷をひどくさせる場合があるのでやめた方がいいという。

「注意するのは、思い当たる原因がなく、痛む箇所がはっきりしなかったり、腕にも痛みが放散したりする場合です。朝起きて首から肩にかけて痛むようなら、狭心症などの心疾患が疑われます。そのような痛みの場合は、早急に病院を受診することが大切です」

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