息を吐くだけ においで判定する「がん探知犬」の可能性

においを探り当てる“がん探知犬”

 2人に1人が、がんになるというのに、自治体のがん検診の受診率は3割ほどで、会社の健康診断はがんをカバーしているとは限らない。がん予防に関しては不十分なのが現状だ。

 多忙な人にとって最適のがん判定が、「ドッグラボ」。人間が吐き出した息から“がんの臭い”を、犬が探り当ててがんを判定するという検査なのだ。大丈夫なのか?

 サービスを手掛けるAQuAの恒松孝幸社長が言う。

「がんには、すべてのがんに共通する臭いと、あるがん固有の臭いがあることが医学的に明らかになっています。今、分かっているのは共通する臭いで、人が吐く呼気に含まれる。そのがんの臭いを、特殊なトレーニングを積んだ“がん探知犬”が探り当てるのです。的中率は、ほぼ100%。ほぼというのは、高度異形成と呼ばれる前がん病変まで見つけてしまうので、“ほぼ”なのです。早期発見が困難といわれるすい臓がんのステージゼロを発見した結果は、英医学誌GUTに掲載され、世界が驚きました」

1 / 2 ページ

関連記事