■まだ40代だったのに「老化です」
当時は今以上に知られていない病気でしたから、インターネットで調べてもまったくわかりません。「何だろう、リウマチかな」と思いながらも、右の小指だけのことだったので病院にも行かず、やり過ごしているうちに痛みが消えたんです。症状が出てから2年ぐらい経っていましたね。「治った」と思いました。でも、今度は右手の人さし指に同じ痛みが表れ始めました。放っておいたら、さらに左手の人さし指も……。そこで初めて整形外科病院に行き、病名が判明したんです。
医師に「どうしてこうなったのでしょう。針仕事などで手先を使い過ぎですか?」と尋ねると、「老化です」ときっぱり。まだ40代だったのに(笑い)。
原因は不明で特効薬はなく、テーピングや痛み止めの塗り薬や飲み薬を処方されただけでした。医師に「時間が経つと痛みはなくなります」と言われたのは救いでしたが、同時に複数本痛みがあったときは、痛み止めの薬を飲まなければ眠れませんでした。
独白 愉快な“病人”たち