抗うつ薬より向く人も うつ病は漢方薬で治すという選択肢

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 抗うつ薬の中には認知機能や運動機能に影響を与えるものもあるが、漢方薬にはそのような影響は見られず、むしろ認知機能に良い効果が報告されているものもある。

 さらに、免疫機能を活性化させたり、消化管の働きが向上して、栄養状態を改善させる作用が漢方薬にあり、これも身体的症状の改善に大いに役立つ。

 漢方薬は胃を保護する作用のものも多い。精神的な疾患には頭痛を伴う場合も珍しくないが、鎮痛薬(西洋薬)は胃を荒らすことがあり、胃弱の人は使いづらい。その点、慢性頭痛や片頭痛に使われる漢方薬、呉茱萸湯は、胃弱の人にも用いることができる。

 不眠においても、注目すべき効果が研究で明らかになっている。

「酸棗仁湯という漢方薬の研究では、服用前に必要だった睡眠薬が半分以下に減り、睡眠の質も大きく改善したということが報告されています」

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