独白 愉快な“病人”たち

尻もちで異変…河合美智子さん語る「脳出血」の一部始終

今もリハビリを続ける河合美智子さん(C)日刊ゲンダイ

 後から聞いた話によると、止めてあったクルマを取りにいってもらうと、何と鍵が開いていて、車内にお財布が無造作に置いてあったそうです。そんなことをした経験は過去にないので、今思えばそのときから影響が出ていたのかもしれません。

 発症当日はろれつが回らなくて「あ」と言いたくても「お」になってしまうような状態でしたが、幸いにも翌日には言いたいことが言えるようになり、ホッとしました。

 ICUにいた3日間は、どこも動かないし、羞恥心もなくなって、あおむけのままボーッと風に吹かれている感じ。まるで「枯れ葉の中の微生物」になった気分でした。

■ステージを歩くためにリハビリにも熱が入った

 その後、個室から一般病棟へ移り、さらにリハビリ専門病院に転院して約3カ月半を過ごし、今年の1月10日に退院しました。通算5カ月の入院生活は大変でしたけど、なかなか経験できないことができたという意味で、とても面白かったです。日頃知り合うことのない99歳のおばあさんのお話を聞いたり、自分の体を何とか動かそうといろんなところに意識を集中してみたり、退屈することがまったくありませんでした。特にリハビリ病院では、時間割通りの生活で結構忙しかったです。

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