一番重要なのが①「抗血小板薬/抗凝固薬」です。どちらも血液をサラサラにする薬で、血栓ができるのを防ぎます。前者はアスピリン、後者はワーファリンが知られています。狭心症、心筋梗塞、心房細動の治療を受けている人や、弁膜症で人工弁置換術を受けた患者さんにとっては、欠かせない薬です。
仮に現地で薬がなくなってしまうと、危険な状態に見舞われる可能性もあるので、血液サラサラ系の薬は忘れずに持参してください。
2番目に挙がるのが血圧を下げる②「降圧剤」です。高血圧は、心筋梗塞、心不全、不整脈、大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症といった心臓疾患の大きな危険因子です。海外では環境が大きく変わって血圧も変動しやすくなるので、しっかりコントロールすることが重要になります。
3番目は、血糖やコレステロールを下げる③「代謝を改善させる薬」です。高血圧と並んで、高血糖、高コレステロールは、心臓疾患の重大な危険因子です。旅先で心臓疾患が発症したり、悪化させないためには、やはりきちんと薬を飲む必要があります。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」