「多死社会」時代に死を学ぶ

13年後には47万人が「死に場所難民」になる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 そこで「アスムス」では常勤医6人のメーリングリストを作り、当番医師だけではカバーできない場合は、非番の医師がすぐに駆けつけられるよう体制を整えているという。

「残念ながら、ウチのようにバックアップ体制が充実している施設は少ないし、医師の数は足りても病院勤務が性に合わないから在宅医療を始めたという医師もいます。日本人は専門医が好きですから、『在宅医療専門医師』というと期待が高まりますが、中には適性の乏しい医師もいるのです」(太田理事長)

 では、どうすれば信頼できる在宅医と出会えるのか?

「ポイントは、①外来診療と往診をキチンとやっている②訪問看護ステーションでの評判③医師会に入っている――ということでしょうか。しっかり地域に根差した医療をやっていれば、評判は良いものです。ただ、忘れてはならないのは医師との相性です。どんなに在宅医療の技術があっても、ウマの合わない医師に最期をみとって欲しくないでしょう。医師の年齢も、自分より20歳程度若い方がいいでしょう」(太田理事長)

3 / 3 ページ