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【ピロリ菌の除去】公立昭和病院 消化器内科・内視鏡科(東京都小平市)

公立昭和病院内視鏡科の武田雄一部長(提供写真)

 ペニシリンアレルギーを持つ人も、「1次除菌」と「2次除菌」でペニシリン系抗生物質を使うので保険適用の除菌ができない。そのような場合、同科では最初から3次除菌の薬の組み合わせで対応している。これまでペニシリンアレルギーの人の除菌成功率(約20例)は100%という。

 同科の保険適用外の除菌費用は、初診料と処方箋料で約5700円(別途、薬局での薬代5000~6000円必要)。除菌判定の再診料は呼気試験を含め約1万円だ。

「大切なのは、除菌すれば胃がんのリスクは3分の1に減りますが、がんにならないわけではないということ。ピロリ菌感染が長年続いて『萎縮性胃炎』が強い患者さん、胃がんの既往のある患者さんには、年1回、最低5年は内視鏡検査を受けてもらいたいと指導しています」

■データ
東京都多摩地区の8市で構成される一部事務組合「昭和病院企業団」が運営。
◆スタッフ数=常勤医師8人
◆年間初診患者数=約5000人
◆ピロリ菌の年間除菌治療数=1次除菌300~350人、2次除菌80~100人、3次除菌約20人

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