クスリと正しく付き合う

湿布薬の貼りすぎにご用心 副作用で枚数制限がある場合も

湿布薬は冷感と温感の2種類(C)日刊ゲンダイ

 また、最近は1日の枚数制限が決められている湿布薬もあります。「ロコアテープ」という湿布薬は、主成分の血中濃度が飲み薬と同じくらい上がり、かぶれや発疹といった局所の副作用以外に、胃潰瘍など全身性の副作用が起こりやすく、「1日1回、上限2枚まで」とされています。

 もちろん、枚数制限のない湿布薬でもかぶれの原因になりますので、複数枚を貼るのには注意が必要です。広範囲に外用薬を使いたい時には塗り薬にするか、湿布薬がいい場合は大判のものを使用することで、枚数を抑えることができます。

 また、平成28年度から病院で処方できる湿布薬の枚数は1回70枚までとなりました。湿布薬の使い方を見直し、適正化するよい機会といえるかもしれません。

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神崎浩孝

神崎浩孝

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。