受診までの「応急処置」

【目がまぶしい】ヒアルロン酸、コンドロイチン入り市販薬で様子を見る

緊急性のない代表的なものは「ドライアイ」
緊急性のない代表的なものは「ドライアイ」(C)日刊ゲンダイ

「まぶしい」という症状には何らかの病名が付く場合が多いが、緊急性のあるものとないものがある。「おはらざわ眼科」(東京都北区)の小原澤英彰院長が言う。

「緊急性のない疾患の代表的なものは『ドライアイ』です。目の表面が乾いてデコボコになるので、光が乱反射してまぶしく感じるといわれます。もうひとつは『疲れ目』や『眼精疲労』によって、目のピント調節の機能が低下することで、まぶしく感じる場合があります」

 早く受診した方がいいケースは、「充血」「目の痛み」「視力低下」「目のかすみ」などを伴う“明らかにおかしい”と感じる急激な変化だ。「ブドウ膜炎」の可能性がある。

「ブドウ膜炎は、目の『虹彩』『毛様体』『脈絡膜』と、それに隣接する組織に起こる炎症の総称です。瞳孔の動きが悪くなるのでまぶしく感じます。放置すると、さらに見え方が悪化するので、早期の治療が大切です」

 ブドウ膜炎は、「サルコイドーシス」「原田病」「ベーチェット病」などの全身疾患の症状のひとつでもあるという。

 何となくまぶしく感じるという程度であれば、「ドライアイ」や「疲れ目」の可能性が高い。とりあえず市販の目薬をさして様子をみよう。

「目の乾きを伴うようなら『人工涙液』でもいいですが、『ヒアルロン酸配合』や『コンドロイチン配合』の目薬を使った方が、目の表面の涙のもちがいいので効果的です。目の疲れを感じているようなら『ビタミンB群配合』がいいでしょう」

 また、蒸しタオルや市販のアイマスクで目を温めるのも有効。温めると、まぶたのマイボーム腺という部分から脂分の分泌が促され、涙の蒸発が起こりにくくなる。目の周囲の血流がよくなるので、疲れ目にもいい。

 コンタクトレンズを使っている人は、レンズによって目の表面が荒れてまぶしく感じている可能性もある。眼鏡に替えて目を少し休ませることで、まぶしさが解消する場合もある。パソコンのディスプレーをまぶしく感じる人は、ブルーライトカットの眼鏡を使うといいという。眼精疲労では、ひどくなると「肩凝り」「頭痛」「吐き気」などの体の症状も伴う。矯正が合っていない可能性があるので、きちんと受診しよう。

「白内障もまぶしさを感じる代表的な疾患です。『かすむ』『二重に見える』なども伴い、ゆっくり視力低下が進むのが特徴です。多くは60代以降ですが、40代から発症する人もいます」