有名病院 この診療科のイチ押し治療

【お腹のヘルニア】国立病院機構村山医療センター・外科(東京都武蔵村山市)

国際病院機構村山医療センターの大石英人部長(提供写真)

 TEP法はTAPP法に比べて狭い術野での手術操作になるので、その分、高い技量が求められる。TEP法は、九州で導入されて普及し始めた術式で、関東で行う施設はまだ少ないという。しかも、同科のTEP法は、一度、腹膜の中から内視鏡で腹腔内をのぞいて、他にも治療が必要な部分がないかを確認してから行う。

 鼠径部にはヘルニアを起こしやすい部分が片側4カ所あり、同科の腹腔鏡手術では4カ所すべてをメッシュで補強する。

「手術で開ける小さな穴はヘソと下腹部2カ所で、挿入する内視鏡と器具は直径3ミリのものを使っています。手術時間は1時間前後。入院期間は若い人では翌日退院も可能ですが、念のため3泊4日(前日入院)にしています」

 腹部ヘルニアの腹腔鏡手術の再発率は、日本内視鏡外科学会の集計によれば全国平均は約4%。しかし、大石部長が行うヘルニア手術では、過去10年間の約600例(うちTEP法は全体の51%、近年は77%)中で2例のみ。再発の少ない低侵襲手術を実践している。

■データ
1941年に陸軍病院として発足。国立療養所村山病院を経て、2004年に国立病院機構の施設としてスタート。
◆スタッフ数=常勤外科医師2人
◆月間延べ患者数=70~80人

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