あの話題の治療法 どうなった?

【グルコサミン・コンドロイチン】米国整形外科学会は「変形性膝関節症に効果なし」

米国整形外科学会は「変形性膝関節症に効果なし」だが…/(C)日刊ゲンダイ

 必要な医療だけを求め、無駄な医療には手を出さない――。医療費が高額な米国ではそのために「科学的根拠に基づいた治療」が求められる。それによって医療を変えようという運動が「賢く選ぶ」キャンペーンで、旗振り役は米ABIMという米国医師らで構成する非営利組織。米国内の70以上の医学会が参加しており、所属する医師の数は米国医師全体の8割にも上る。2013年にはそのうち50学会が250前後の医療行為を不要としたが、これもそのひとつだ。

 グルコサミン・コンドロイチンともに関節軟骨の合成に関わる成分で、年齢とともに減少するため、変形性膝関節症の原因のひとつだといわれている。しかし、米国整形外科学会では「変形性膝関節症の患者には、症状があってもグルコサミンやコンドロイチンを使ってはいけない」としている。変形性膝関節症の患者の症状を緩和させると断言できるだけの科学的根拠はないと指摘している。

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