「病気じゃない」が蔓延…便秘を今度こそきちんと治す

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 便秘でつらいが様子を見る→我慢できなくなって病院を受診→大腸内視鏡検査など種々の検査の結果、「安心してください」と言われる→市販の便秘薬を自己流で使い始める→便秘薬の量が増える→慢性便秘で治らない段階に至る――パターンだ。

 種々の検査なしで、前出の酸化マグネシウムや刺激性下剤を処方する医師も珍しくない。

「いずれにしろ、便秘の説明はなく、患者さんは便秘によるつらさを抱えたまま。医師の対応に不満を感じ、自己流で対処するようになる。市販の便秘薬の多くは、耐性、習慣性、依存性が生じやすく、量が増え、自力排便が困難になるのです」

■日本は特異な治療状況

 一方、欧米をはじめ海外では対応が違う。便秘によるつらさを解消するための食事指導や適切な投薬治療が行われ、すぐに大腸内視鏡検査などは行わない(大腸がんのリスクが高い年代は例外)。便秘やそれに関連した症状を無視し、放置するなんて論外だという。

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