受診までの「応急処置」

【手の関節の痛み】安静と貼り薬で3週間様子を見る

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「関節は筋肉によって動きますが、その力を伝えているのが腱です。腱は骨と並行して走っていて、ずれたり浮いたりしないように骨の所々に付いている『腱鞘』というトンネルの中を通っています。腱鞘炎は、その腱鞘や腱の一部に炎症が起こり、肥厚して通過障害が生じることでひっかかって痛みが出るのです」

 発症は更年期や周産期の女性に多いが、これは腱の修復を助けている女性ホルモン(エストロゲン)の分泌の変化が影響していると考えられている。

 では、腱鞘炎が疑われた場合、どのような対処を心がけた方がいいのか。

「とにかく、痛みが出ないように手の使い方を工夫して、使い過ぎに注意することです。テーピングやサポーターをして手の過度の動きを控える。パソコン作業であればアームレストなどを使うのがいいでしょう」

 市販薬では、「インドメタシン」や「フェルビナク」といった消炎鎮痛成分の入った外用薬(湿布や塗り薬)を使ってみるのもいい。ただし、手の使い過ぎが原因なので、安静を保てなければあまり効果は期待できないという。

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