橋本テツヤの快適老齢術

なったつもりで元気を取り戻す

“つもりつもれば”…といったところか(C)日刊ゲンダイ

「尊敬する人物は誰ですか?」と聞かれることがある。僕は「自分です」と答える。「尊敬する歴史上の人物は?」と問われたら徳川家康か豊臣秀吉あたりを答えるかもしれないが、そうでない場合は自分を尊敬していると言う。驕り高ぶっているわけではない。自分が一番好きで、自分の存在価値をそれなりに認めているからだ。

 人は誰でも自分が好きなはずだが、年齢を重ねてくると、体の不調から今までできたことができなくなってくる。そうなると自分がイヤになり、悪い方向ばかりを考えてしまう人がいる。だから自分をもっと好きになることだ。

 自分の最大の理解者は自分しかいないと自覚すると、自信を取り戻す。心理学で「同一化」がある。アクション映画を見た後、強いヒーローになったような気分になったことがあると思うが、他者の行動を自分の体験であるかのように思ったりすることを意味する。

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橋本テツヤ

橋本テツヤ

ジャーナリスト、コラムニスト、メンタルケア心理士、肥満予防健康管理士。著書多数。近著に「昭和ヒット曲全147曲の真実」(KADOKAWA)がある。全国各地で講演活動も精力的に展開中。