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病気を疑うべきケースも すぐ息切れするのはなぜなのか?

昔は何ともなかったのに…
昔は何ともなかったのに…(C)日刊ゲンダイ

 昔は何ともなかったのに、今は階段を上るだけで息切れが……。その理由を、池袋大谷クリニック(東京都豊島区)の大谷義夫先生が教えてくれました。

「まず考えられるのは、体重の増加です。体が重いと、体を動かすときに多くの酸素が使われるから、過呼吸気味になるのです」

 重い体を動かすためには、多くのエネルギーを必要とします。ブドウ糖や脂肪を代謝してエネルギーを産生するには酸素が使われるので、体は呼吸の数を増やし、より多くの酸素を取り入れようとするといいます。

 だから太っていると、少し体を動かすだけでハアハアと息が上がってしまうのです。同じことが、運動不足の人にも起こります。

「筋肉が少ない人が運動すると、血液中に乳酸がたまりやすく、血液が酸性に偏ってしまいがちです。それを中和するために、呼吸の数が増えるのです」

 酸性に偏った血液は、二酸化炭素を多く排出することで中性に戻ります。つまり、運動不足の人が息切れを起こすのは、二酸化炭素をどんどん排出するためなのです。

 一方、気管支ぜんそくや肺気腫、心不全などの病気が原因で息切れすることもあるといいます。

「肺や心臓の病気によって呼吸困難が起こるケースはよくあります。いつもより息切れがひどいと感じたら、病気を疑ってみてください」

 特に、平地を歩くだけで息切れするのは危険。すぐ医療機関へ!