薬で「便秘」「腹痛」一挙に解決…過敏性腸症候群が対象

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「1日3回バランスのよい食事」「水分の摂取を増やす」といった食事指導も、やはりエビデンスがなく、「水をたくさん飲んでも効果なし」という結果が出ている。

■副作用はほぼゼロ

 そこで薬物療法だが、医療機関で圧倒的に多く処方されてきたのは、酸化マグネシウムだ。

「便を増やして軟らかくし、排便しやすくする作用に優れています。ただし、便秘は高齢者が多く、腎臓の機能が低下している人がかなりいます。酸化マグネシウムは高マグネシウム血症が重篤な副作用として報告されており、腎機能低下の人では減量を検討しなくてはいけません」

 5年前に発売された「ルビプロストン(製品名アミティーザ)」も、小腸からの水分分泌を促して便の水分含有量を増加させ、排便をスムーズにするが、「飲むとムカムカする」といった嘔吐の副作用がある。

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