「感染者の2割が2~12日の潜伏期間を経て、皮膚の発疹やかゆみ、結膜炎などの症状が表れ、患者の3~6割が発熱します。通常は1週間で回復しますが、まれにギラン・バレー症候群と呼ばれる神経疾患を合併することがあります」
しかし、この病気の一番の問題は、生まれてくる子供への影響だ。
「妊婦が感染すると胎児に小頭症などの障害を起こす可能性があります。妊娠初期での感染はもちろん、妊娠中期以降の感染でも胎児への影響が出る可能性があります」
ジカ熱ウイルスはセックスでも感染するため、妊婦だけでなく男性の感染にも注意が必要だ。
「実際、このウイルスに感染した男性とのセックスで女性がジカ熱に感染した事例が報告されています。このウイルスは精液のなかで6カ月近く潜伏するため、厚労省はHPで感染した可能性のある男性には半年間はコンドームを着用するのが望ましいと呼びかけています」