一方、放射線療法はPSAの低下で「治癒」は確認できるものの、前立腺はそのままなので、治療が不十分であれば残ったがんが再発する可能性がある。放射線が尿道や直腸など前立腺がん以外の場所に過度に照射されれば、切迫頻尿や下血が起こる。しかし、治療直後の男性機能の低下のリスクは低い。
「一般的に、前立腺肥大などによる排尿障害など前立腺があることで不具合を感じていれば全摘手術、そうでなければ放射線療法の選択肢があると説明しています」
■従来の治療法と違って副作用がほぼない
今回の凍結療法は「全摘手術ではなく放射線療法を選択→放射線療法でいったんPSAは下がったが、その後、徐々に上昇→種々の検査で前立腺内がんの再発が確認」された患者が対象だ。PSAとは前立腺の上皮細胞から分泌されるタンパクで、数値が高くなると前立腺がんが疑われる。