病院は本日も大騒ぎ

男子高校生の病室から漂う“異臭”の正体は

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■入院後2、3日で気が付いた

 看護師予備校に2年間通い、23歳で看護師資格を得てキャリア20年になるトシエです。

 入院病棟を担当しておりますが、ある日、足にケガをした男子高校生が入院してきました。

 私たち看護師は、意外とニオイに敏感です。その若い患者さんは性格がおとなしくて、好感を持てましたが、入院初日から2、3日過ぎると、どうもベッド周辺から生臭いニオイが漂ってくるようになりました。

 私は、ごみ入れから発散するそのニオイの正体がすぐに分かりましたけど、まあ、高校生だからしょうがないと思っていたのです。

 ある日、多分、夢中だったのでしょうね。看護師が部屋に入ったことに気がつかなかったのです。

■現場を押さえて互いに気まずい関係に

「体温測りますよ」と言って、カーテンを開けると、真っ赤な顔をして、両手を慌ててベッドから出し、頭の後ろで組んでおりました。

 自尊心を傷つけてはいけないと思いまして、小声で、「鼻をかんだティッシュは、トイレに流してくださいね」と言いました。自慰は治療と関係ありませんが、若い看護師たちが知ったらよくないでしょう。

 翌日からその若い患者さんは、私の顔をまともに見ることができません。話しかけてもうつむいて、可愛いですね。

 それに反して、嫌な大人もいます。看護師が行くと、わざと下半身あたりに手を持っていき、もぞもぞとさせるのです。

 もっと露骨な人はスマホの利用でしょうか。いやらしい映像を見ながらニヤニヤしています。

 病室内の携帯会話は禁止ですが、ヘッドホンを使って映像を見ています。病院の消灯は夜の9時ですけど、それほど見たいのでしょうか。頭から毛布をかぶり見ていますね。男って仕方がないですね。