肺がんや結核の疑いも 止まらない初夏の空咳に潜む重大病

原因はホコリやカビだけじゃない(C)日刊ゲンダイ

「マイコプラズマ肺炎はここ数年、夏にかけて流行が見られます。小児や若い人の肺炎で、『肺炎マイコプラズマ』と呼ばれる病原体により引き起こされます。発熱と倦怠感、頭痛が見られ、乾いた咳が出ます。飛沫感染で広がり、潜伏期間は2週間ほどです。細菌で感染する百日咳も大人の患者が増えているので注意が必要です」

 咳が1カ月以上も止まらないようなら咳喘息だけでなく、COPD、肺がんや結核などの重大病を疑うべきだ。

「咳喘息は気道の粘膜に炎症が起こって敏感になり、冷気や湯気といったちょっとした刺激でも激しく咳き込む病気です。咳は夜間や早朝に出やすい。放置すると気管支喘息になる可能性があります」

 COPDは炎症で肺の中の肺胞が壊れていく病気。いったん壊れた肺胞は元に戻らない。

「肺がんによる空咳は、がんによる炎症が気管支や肺、横隔膜を刺激して起こり、結核の咳と同じようにゴホゴホと痰が混じった湿った咳が長く続くのが特徴です。気になる人は検査を受けた方がいいでしょう」

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