数字が語る医療の真実

日本人の脳卒中 患者数は大幅減でもなぜ脳出血が多いのか

突然の激痛が発生したら、すぐに病院へ(C)日刊ゲンダイ

■コレステロール治療が効かない?

 それに対して脳出血は、前回紹介したように1・68倍になるという報告がありますから、14人から24人になります。脳卒中全体では100人から94人(70+24人)に減るということになります。あまり減らないという感じではないでしょうか。

 もちろんコレステロール治療は心筋梗塞に関する予防効果がありますから、脳卒中と心筋梗塞を合わせれば、もっと大きな効果になります。しかし、こと脳卒中に限れば、コレステロールを下げる効果というのは、脳出血が多い日本人では案外小さいかもしれません。食事でコレステロールに気を付けるという効果はさらに小さいことが予想されます。意外ですね。

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名郷直樹

名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」院長、「CMECジャーナルクラブ」編集長。自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、東大医学教育国際協力研究センター学外客員研究員。臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「検診や治療に疑問を感じている方! 医療の現実、教えますから広めてください!!」(ライフサイエンス出版)、「逆説の長寿力21ヵ条 ―幸せな最期の迎え方」(さくら舎)ほか。