明細書が語る日本の医療

乳がん手術の多い病院 年間1000件超はがん研有明のみ

がん研有明病院(写真上)と乳がんの手術の多い病院/(C)日刊ゲンダイ

 DPC公開データによれば、乳がん手術(部分切除・全切除)を行っている病院は、2014年度において859施設。件数の多い病院を表にまとめました。

 トップはがん研究会有明病院。年間1000件を超えているのはここだけです。2位は聖路加国際病院、3位は聖マリアンナ医科大学病院で、これら3病院が乳がん手術における「ご三家」となっています。
鹿児島県に名病院

 4位の相良病院は鹿児島市にある、ベッド数がわずか80床という小規模病院。それでいて年間554件もの手術をこなしています。相良病院は乳がんと甲状腺がんに特化しており、医療関係者の間では知る人ぞ知る病院のひとつです。

 手術を受けると決めたなら、なるべく手術件数が多い病院で受けるべきです。乳がん手術では、手術中に行う病理検査(術中病理診断)が成否のカギを握っています。乳がんはリンパ節を通って他臓器に転移しやすいため、手術前に腋窩(脇の下)リンパ節の一部を採取して、がん細胞が飛び火していないかどうか、病理医が診断します。

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永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。