初夏の健康対策 誤解と真実

初夏こそ要注意 「糖質中毒」のメカニズムを専門医に聞く

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「初夏は喉が渇きやすく、ついつい糖分たっぷりのジュースや清涼飲料水に手が出てしまいがちですが、『糖質中毒』への注意が必要です」

 こう言うのは糖尿病専門医で「AGE牧田クリニック」(東京・銀座)の牧田善二院長だ。なぜか? 話を聞いた。

 糖質中毒とは「朝起きると体がだるく、糖分が欲しくなる」「糖分を取った瞬間に幸福感に襲われ、しばらくハイになり、子供っぽくなる」「その後再び体がだるくなり、集中力が低下してイライラが募り、強烈に糖分が欲しくなる」を繰り返す状態を言う。

 なぜ、人は糖分を取ると気持ち良くなるのか?

「血糖値が急上昇するとエンドルフィンやドーパミンといった脳内麻薬と呼ばれるホルモンが分泌されるからです」(牧田院長)

 問題は一日中糖質を取る生活を続けると、体はすぐに悪くなること。その恐ろしさは日本で「あまくない砂糖の話」というタイトルで上映された豪州映画に描かれている。監督自らが実験台になって、毎日スプーン40杯分の砂糖を60日間取り続け、自分の体がどのように変化するかを記録。

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