初夏の健康対策 誤解と真実

初夏こそ要注意 「糖質中毒」のメカニズムを専門医に聞く

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 結果、監督の体重は8・5キロ、腹囲は10センチ増加。肝臓の数値(ALT)は40以上、中性脂肪値も150%上昇して脂肪肝になった。

「これは他人事ではありません。缶コーヒーやジュースなどの清涼飲料水には40グラム以上の糖質入りが結構あるからです。普通の人の血糖値は90㎎/dlで、100㏄の血液中に90ミリグラムの糖分が流れています。人間の血液量はおよそ4・5リットルですから、血液中には常時4グラムの糖分が流れている計算です。そこに大量の糖質が体内に入ってくると、血糖値を抑えるために膵臓がフル稼働して大量のインスリンを分泌させます。すると、間もなく低血糖へ。今度は新たに糖分を取って血糖を上げようとします。その繰り返しで膵臓が疲弊し、糖尿病になる可能性が高まるのです」(牧田院長)

 もともと食卓に炭水化物が多い日本人は、誰もが「糖質中毒」になりやすいことを覚えておこう。

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