役に立つオモシロ医学論文

認知症の発症リスク2倍 寝すぎは脳の老化を招くの信憑性

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 適度な睡眠は認知能力を高めるうえで大切なことのように思えます。一般的には、睡眠不足が続くと記憶力が低下するイメージがあるのではないでしょうか。

 睡眠時間と認知症の発症リスクや、脳の老化現象の関連を検討した論文が、「米国神経学会誌」(2017年3月号)に掲載されました。この研究はフラミンガム心臓研究という、世界的にも有名な疫学研究に参加した人たちの登録データを解析したものです。

 解析の対象となったのは2457人で、平均年齢は72歳でした。研究参加者の睡眠時間は自己申告により、6時間未満の短時間グループ、6~9時間のグループ、9時間を超える長時間グループの3つに分類され、認知症の発症や、脳の容積などが比較されています。

 10年間以上にわたる追跡調査の結果、睡眠時間が6~9時間のグループに比べて、9時間を超えるグループでは、認知症の発症リスクが約2倍、統計学的にも有意に増加していることが示されました。

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青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。