医者も知らない医学の新常識

インフルエンザは息を吐くだけで分かる?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 国立感染症研究所によると5月1~7日までのインフルエンザの報告数は3県で前週よりも報告数が増えたものの、44都道府県で減少したとのこと。今年はゴールデンウイーク前までインフルエンザが話題になったものの、ようやく終息に向かったようです。

 その診断は症状からも大体は可能ですが、医療機関ではより正確に判断するため、鼻から綿棒を差し込んで、のどの奥の部分の分泌液や粘膜を採取する検査をするのが一般的です。結果はすぐに出るので、これをインフルエンザの迅速診断と呼んでいます。

 経験のある方はお分かりと思いますが、鼻の奥に綿棒を突っ込まれるのがとても痛く、かなり不快な検査です。しかも、検査が陽性になるのは熱が出てから数時間以上経ってからで、中には24時間以上経って、ようやく陽性になる、というようなケースもあります。

 それでは、もっと良い方法はないのでしょうか? 最近注目されている方法のひとつが、吐いた息の成分でインフルエンザを診断する、という方法です。インフルエンザに感染した気道の細胞や白血球は、揮発性有機物質や窒素酸化物を産生し、それが呼気に検出されます。その検出パターンによって、インフルエンザの診断が可能になるというのです。

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石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。