■運命の分かれ道となった電話
念のために受けたセカンドオピニオンでもまったく同じ診断だったので、「これでおしまいか」と覚悟しました。後から聞きましたが、妻は医師から「余命半年」と言われたそうです。ただ、サードオピニオンをどうするか考えていたちょうどその頃、たまたま篠田三郎さんの奥さんがそうとは知らずに電話をくださり、妻と話をする中で病院を紹介してくれることになったのです。いま考えれば、それが運命の分かれ道だったかもしれません。
篠田さんとは“ウルトラマン兄弟”つながりで、家族ぐるみで親交がありました。紹介してくれた東邦病院に行くと、舞台で名古屋にいるはずの篠田さんが病院で待っていてくれたのには驚きました。院長先生とお知り合いだったようです。幸運にもその道でトップクラスの名医がいらっしゃって、特別なチームを組んで手術に当たってくれることになったのです。
独白 愉快な“病人”たち