独白 愉快な“病人”たち

俳優・真夏竜さん語る「進行性胃がんと闘って得たもの」

“尋常じゃない”痛みに舞台が終わるまで耐えた(C)日刊ゲンダイ

 手術は、胃の3分の2の切除と、胃の代わりになるように小腸を切りとって胃につなげるというものでした。ほかにあまり例がないと聞きました。約8時間の大手術でしたが、いまもビールがおいしく飲めるのは、たぶん小腸が胃の代わりをしてくれているおかげです。普通、胃をとるとビールは炭酸がすごくて飲めなくなるらしいんですけどね。

 入院は12月8日から約1カ月間でした。ベッド生活も悪くなかったですよ。痛み止めの座薬を看護師さんに入れてもらうのが楽しくなっちゃって、座薬のベルをずいぶん鳴らしました(笑い)。

 3週間目にはラジオの仕事に行きましたし、お正月は3日間の一時帰宅も許されました。ただ、「食事は一口30~50回くらいよく噛んでください」との注意があり、自宅で大好きな刺し身のトロを何度も噛んでたら、噛み過ぎてなんだか気持ち悪くなっちゃって、数時間後には病院に帰りましたけど(笑い)。

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