肺がんのサインかも…「咳」を正しく見極めて正しく治す

咳正しく見極めること(C)日刊ゲンダイ

■喘息の薬は進歩が目覚ましい

 咳止め薬(鎮咳薬)をすぐ処方された時も注意が必要だ。

「咳に詳しくない医師は『咳が出たら止める』治療をしがちですが、これが非常に問題。特に痰が絡む咳は、咳が痰を出しやすくしているので、絶対に鎮咳薬を処方してはいけないのです」

 薬の進歩が目覚ましいのが喘息だ。「発作が起きたら抑える」治療は過去の話で、今は日常的に薬を吸入または服用し、発作を起こさないようにする。正しく治療を受けていれば、喘息を起こさず社会生活を送れる。

「ところが、薬の継続率はかなり低い。喘息は半永久的に治療を続けなくてはなりません。治療の意味をしっかり認識していないため、症状が鎮まれば『治った』と思い、薬をやめてしまう。実際は軽い炎症が続いており、疲労や風邪などちょっとしたきっかけで発作を起こす恐れがあります」

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