前回は「炭酸水で薬を飲むのは問題ない」という話をしました。ただ、ひとつ注意したいのは、炭酸水にも「軟水」と「硬水」の種類があることです。炭酸は問題なくても、硬水に含まれるミネラルが薬と相互作用を引き起こすケースがあるので気を付けてください。
また、炭酸水=炭酸飲料(ジュース)ではありません。炭酸飲料の中でも、コーラなどのカフェインを含んだ飲み物で薬を飲むのはやめた方がいいでしょう。
もちろん、カフェインを含むコーヒーや紅茶も同様です。少量であれば問題ありませんが、それでもリスクはあります。カフェインと相互作用のある薬は意外と多いのです。
身近な薬では、「解熱鎮痛剤」の中にカフェインによって効果が強くなるものがあります。効果だけがアップするのならまだよいのですが、副作用も出やすくなってしまうのです。
逆に、効果が弱まる可能性がある薬としては、「マクロライド系の抗菌薬(抗生剤)」や「狭心症・心不全の治療薬の一部」(ジピリダモールなど)があります。
他には、カフェインの代謝が抑制されることで、利尿作用や中枢神経興奮作用といったカフェインの効果を高めてしまう飲み合わせもあります。
該当する薬はたくさんありますが、「キノロン系の抗菌薬」、うつ病の薬である「SSRI」、痛風治療薬の「キサンチンオキシダーゼ阻害薬」(アロプリノールなど)が挙げられます。
一番身近な飲み物であるといってもいいコーヒーや紅茶は、意外にも薬との飲み合わせ(互いの吸収や作用に影響を及ぼす)が多いのです。薬を飲むときは、カフェインの取りすぎに注意してください。
クスリと正しく付き合う