病院は本日も大騒ぎ

ボケを装ったいたずらも…認知症患者と看護師のトラブル

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 まさかと思いながらも病院の外に出て捜していますと、裏庭で横座りをしながら草を食べておりました。

 90代の女性患者は、病院内をよく徘徊します。注意して監視しておりますが、それでも油断をしたすきに廊下に出て、すれ違う医師や看護師に、「私は誰?」と、声をかけています。

 悪質なのは80代の男性患者さんの血圧を測っていたときでした。看護師は両手を使っておりますから無防備状態です。そのとき、患者さんは血圧を測っていないもう一方の手を、看護師の胸元に突っ込みニヤニヤしているのです。

 静寂な病室ですから、声を荒らげることもできません。とっさに手を払いましたが、つい胸の中で、「このエロ爺!」と、叫んでしまいます。この男性は「まだらボケ」のところもありますから必ずしも「故意」とは断定できませんが、ほかの患者さんのなかには「ボケ」を装った明らかなセクハラもあります。看護師にとって高齢な認知症患者は本当に厄介な存在なのです。

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