子宮がんは「子宮頚がん」と「子宮体がん」に分かれているため、それぞれ手術も異なっています。主な手術の件数を〈表〉にまとめました。
子宮頚がんの手術は「子宮頚部切除術」と「子宮頚部上皮内がんレーザー照射治療(蒸散術)」の2種類です。子宮頚部とは子宮本体と膣をつなぐ、直径2~2・5センチ、長さ3~4センチの円筒形の部分です。その中に細い子宮頚管が通っていて、出産に際しては胎児がここを押し開いて出てくるわけです。
子宮頚がんは子宮頚部の底のほう(膣側)にできやすいため、手術では内視鏡を挿入してレーザーメスなどを使い、底部から子宮に向かって子宮頚管を取り巻くように円錐形に筋肉をえぐり取ります(円錐切除)。これが子宮頚部切除術です。出血が少なく、手技も簡単なため、手術時間は20分前後。普通は日帰り手術で、入院してもせいぜい1泊です。また、レーザー照射治療は上皮内がんに強力なレーザーを当て、細胞を瞬時に破壊してしまう方法です。
明細書が語る日本の医療