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雨の日に耳がボーッとするのはなぜか?

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 雨の日に耳がボーッと詰まったように感じる人がいます。JCHO(ジェイコー)東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科の石井正則先生の説明です。

「それは天候に応じて体の変調をきたす『気象病』の一種です。雨が降る前、低気圧が通過する時に具合が悪くなる人が多いのですが、原因ははっきりわかっていません」

 気象病には、リウマチの関節痛がひどくなったり、喘息の発作が起こったりする例もあります。耳の症状としては、詰まった感じに加えて、めまいやふらつきが起こる人もいるそうです。

「気象病は、太古の昔に危険を回避するためにできた予知機能だという仮説があります。狩りの最中に嵐が来たら、生命の危機です。そこで天候の悪化をいち早く察知する気圧センサーが作られたというのです」

 その「逃避行動仮説」によると、人間は皮膚で気圧の変化を感じ取ると、すぐ走って逃げられるように交感神経が緊張する。それにより耳周辺の筋肉が収縮し、耳が詰まったような感じがするのでは、といわれています。

 いずれにせよ、交感神経が過剰に反応している可能性があると石井先生は指摘します。

「心身が疲れていたり寝不足だったりすると、交感神経は過敏になります。つまりストレスが気象病を後押ししているのです」

 気象病? と思ったら休息するべし!