肺がんや心筋梗塞のケースも…「肩痛」には重大病が潜む

肩痛は見極めたい(C)日刊ゲンダイ

 年齢を重ねると、肩関節や周囲軟部組織が劣化し、ちょっとしたことでも傷ができて炎症が起こる。中には重症のケースもあるが、一般に「五十肩(四十肩)」という概念が浸透しているため、「年齢的に仕方がない」と痛みが過ぎ去るのをじっと待っている人も多い。重大病を見逃して、深刻な事態を招いてしまう可能性があるのだ。

 関町病院(東京・練馬区)の丸山公院長は「肩の痛みの原因は、肩に限ったものではない」と指摘する。肩の痛みは、腱板断裂、肩関節拘縮、石灰沈着性腱板炎など肩に原因があるもの(内因性)と、頚椎、心臓、肺、肝臓、胆嚢など「肩以外」に原因があるもの(外因性)に分かれる。

「医学的にいう『いわゆる五十肩』は自然に治癒するもので、治って初めて『五十肩だった』と言える。もし、市販の鎮痛薬などを1週間ほど使っても痛みが消えないようなら、『いわゆる五十肩』と思わず整形外科を受診すべきです」

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