ただし、研究開始から2年以内に認知症を発症した人を除外して解析したところ、認知症の発症リスクは、柑橘類の摂取頻度が「週に2回以下」の人に比べて、「週に3~4回」で18%、「ほぼ毎日」で23%、こちらは統計学的に有意に低下するという結果でした。このことから、この論文では、「柑橘類の摂取頻度が高いと、認知症発症リスクが低下する傾向にあるのではないか」と結論されています。
この研究では、統計学的に明確な差が出なかったこともあり、柑橘類の認知症予防効果は現時点では不明という印象です。しかし、本研究は柑橘類と認知症の関連を検討した世界で初めての報告であり、今後の研究に注目したいところです。
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