明細書が語る日本の医療

膀胱・腎臓がん手術件数 がん研有明と東京女子医大がトップ

膀胱がん切除術と腎臓がん手術の多い病院(C)日刊ゲンダイ

 DPCデータを使って、膀胱がん・腎臓がん手術の多い病院を表にまとめました。いずれも「摘出術」の数字です。膀胱がんの代表的な手術である「TURBT」(尿路から特殊な内視鏡を挿入し膀胱の内側からがんを削ぎ取る)は、件数が多いうえに泌尿器科のクリニックでも行っているので省きました。また、腎臓がんの摘出は「開腹」と「腹腔鏡」に分かれていますが、DPCデータでは、まとめて集計されています。

 膀胱がんのトップはがん研究会有明病院。年間41例を実施しています。膀胱がんの摘出術は少ないため、年間15件でも全国に34病院しかありません。膀胱を取ってしまうと排尿のためのストーマが必須になるため、患者のQOLは大幅に低下してしまいます。そのため、膀胱をできるかぎり残す方針で治療が進められます。それでもやむを得ず摘出となった場合は、できるだけ実績のある病院を選ぶべきでしょう。

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永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。