専門医に聞いた 「いやな汗とニオイ」のメカニズムと対策

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 皮脂腺のニオイの典型は加齢臭だ。これは汗の中の乳酸が、ニオイ物質のひとつジアセチルなどと一緒になると不快さを一気に増す。汗腺機能の低下や肉体疲労が大きく影響を及ぼすという。

 内臓脂肪が多いメタボ体形の中年は、汗とともに皮脂腺からノネナールという物質がたくさん出て、体臭の原因になる。コレステロール値や中性脂肪値が高い人は注意した方がいい。

■汗腺トレーニングと肝機能アップ消臭の決め手

 対策の基本は汗をかいたあとはすぐシャワーを浴びること。風呂に入ればもっといい。雑菌が繁殖せぬよう汗を放置しないためだ。さらに――。

「まずは汗腺機能を高める汗腺トレーニングです。入浴時に43~44度の熱めの湯に膝下と肘から先を10~15分つける。ジワッと汗が出てきたら、今度は湯船に水を入れ36度まで温度を下げ10~15分全身でつかる。これで交感神経がリラックスし、1週間ほど続けると汗腺機能が正常に回復します。ほかでは、肉など動物性の脂肪やタンパク質の摂取を減らす、オルニチンを含むシジミなどを積極的に取って肝機能の回復につとめる、もうひとつはミドル脂臭の原因になる乳酸を作らないことです。風呂に入るとき、湯船にお酢をおチョコ3杯ほど入れると、ミドル脂臭に効果があります」(五味院長)

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